ご高齢の方の介護や看護をしていると、爪のケアに悩まれる方も多いかと思います。
今回は、訪問看護師として様々な方と関わってきたなかで、高度な巻き爪の方に出会ったので、一事例としご報告させていただきます。
もし、巻き爪のケアで悩んでおられるかたの参考になれば幸いです
訪問看護での巻き爪ケア事例(96歳・女性)
80歳のときに、右肺切除術を受けられていますが、それ以外に大きな病気なく元気にお過ごしです
現在は、次男のお嫁さんと2人暮らしで、お嫁さんが主な介護者です
デイサービスに3回通われており、ヘルパーさんも利用されています
お歳とともに、認知機能が低下しており
一見、受け答えはしっかりしているように見えますが、話の辻褄が合わなかったり、同じことを何回も話す
「寂しい寂しい」とウロウロしたり、色々なところに電話したりという行為も認められます
食事や排せつ行為は、ほぼ自立されています(見守り程度でok)
歩行はできていますが、転倒リスク高いため、見守りが必要な状態です
デイサービスとヘルパーさんとの散歩以外は外出なし
外出の際は車椅子を利用されており、室内は杖で歩いておられます
重度の巻き爪の実際の状態
では、ものすごい巻き爪です
↓

親指はくっつきそうな位に丸まっており、皮膚が挟まれそうです。
人差し指も、結構巻いています
巻き爪の観察ポイントと医療機関受診の目安
基本的に巻き爪は
痛みがなく、膿んだり腫れたりしていなければ
そのままで経過をみていくことが多いです【※看護師による個人的な臨床観察に基づく一例であり、自己判断での放置を推奨するものではありません。痛みや違和感がある場合は速やかに医療機関を受診してください】
もしご本人が希望される場合には、端っこに綿を詰めて対応したり(コットンパッキング)
爪を切ってみて経過を見ることはできますが、
途中で爪が割れてしまったり、逆に痛みがでるリスクも高いです
※巻き爪の正しい知識や予防・治療法については、日本創傷外科学会(陥入爪・巻き爪) などの専門機関のガイドラインも参考にしてみてください。
短く切ってしまうと、伸びる途中に
爪が皮膚に食い込んで、痛みが出ることが多いのです
そのため、ヤスリで先端を整える程度で経過をみていきます
もし、痛みや炎症があれば、、、
巻き爪に対応してくれる、皮膚科か外科に行ってきてください、とお伝えしています(巻き爪に対応できる医者と得意でない医者がいらっしゃるので、電話であらかじめ確認してください)
炎症を起こしている場合は、そこからばい菌が入ってしまい、熱が出たり足の指が腐ってしまう場合もあります
医師による処置と、抗生剤で対応が必須となります
巻き爪の正しい切り方

手順解説のポイント
・端を切り落とさず四角く切る
・角を丸めすぎない
・爪の先端は指と同じ長さ(短く切りすぎない)
・斜め切りはしない
お歳とともに、水虫(白癬)で、爪が分厚くなってしまい
普通の爪切りでは切りにくくなっている方も多いかと思います
訪問看護では、爪のお手入れやケアについても対応していますので、お悩みがある場合にはご相談ください。
※本記事は訪問看護の現場における一般的なケアの一例です。症状や痛み、炎症がある場合は必ず皮膚科・外科などの専門医にご相談ください。
執筆者プロフィール
mikakoro 在宅医療の現場で働く現役の訪問看護師です。 「おうち療養ガイド」として、床ずれ(褥瘡)ケアや日々の在宅介護で直面する疑問・不安を解決するためのヒントをお届けしています。家族だけで頑張りすぎない、無理のない在宅介護を応援します。
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